株式会社ネバー・ネバーランド 横浜駅西口の動画・映像制作会社

ご質問にお答えします:生成 AI が生み出すテキストはすんなり理解できるのに、なぜ音声には違和感を感じるのでしょうか

2025年10月23日 11:21

弊社が拠点をおく横浜では、ここにきてなんだか急に寒くなり、「今年も秋が短いのかな・・・」と心配しております
今年は紅葉を愛でるチャンスがあるのでしょうか・・・


さて、先日ご紹介した、AI 音声とプロのナレーターの使い分けについて解説した記事に、早速たくさんの反響をいただき、ありがとうございます


▼「AI 音声とプロのナレーターの戦略的な使い分け」について記事を読む

音声で聴けます・・・この記事、AI が「私の声」で読み上げています


その中に、ある読者の方からのこんなご質問がありました


「記事にもあったように、AI の音声にはまだちょっと違和感が残ると感じます

ChatGPT など、生成 AI が生み出す文章はとても自然に感じるのに、なぜ音声や動画になると、急に不自然さや違和感を覚えてしまうのでしょうか?」


これは、まさに核心を突く質問だと思います

多くの方が漠然と感じているこの違和感、実は AI の技術的な問題だけでなく、私たち人間の「脳の働き方の違い」に大きな秘密が隠されています

少し考えてみていただきたいのですが、文章を読むとき、私たちの脳は多少の誤字や言葉足らずな部分、あるいは論理的に矛盾しているところを、全体の文脈や自分たちのもつ常識にもとづき無意識に「補完」あるいは「補正」しながら読んでいます
脳が意味を理解しようと、親切に手助けしてくれているんですね

ところが、音声の場合は情報が直接、耳を通ってリアルタイムで飛び込んでくるため、脳は「補完モード」から「監視モード」に切り替わります

そして、本来ぴったり合っているべき情報の「同期」がズレていないかを、厳しくチェックし始めるのです

  • 「嬉しい」という言葉の内容と、声のトーンは一致しているか?

  • 言葉と言葉の「間」の取り方や、息継ぎのタイミングは自然か?

AI が生成する音声の、この「同期」のほんのわずかなズレを、私たちの脳はエラーとして敏感に検知します

この小さなエラーの積み重ねが、あの「なんか違う」という感覚に繋がるわけです

もちろん、世界中の開発者たちもこの課題を乗り越えようと、様々な努力を重ねています

ただ綺麗な音声を学習させるだけでなく、人間の話し方の特徴である「揺らぎ」や「息遣い」といった、ある種のノイズまで再現したり、話している文章全体の意味を理解して、それに合った声のトーンを自動で調整するような、より賢い AI の開発が進んでいます


そうした努力の結果、AI の音声がこの「違和感」を乗り越える日も、そう遠くないのかもしれません


しかし、プロのナレーターが吹き込むナレーションや、インタビューでの生の声、そういったものに含まれる、計算され尽くされていない、完璧に「同期」していない一瞬のためらいや声の揺らぎにこそ、人の心は動かされるのだと私たちは信じています

AI の進化は素晴らしいですが、やはり人の心を動かす「声」の核にあるのは「人」なのだと、改めて感じる今日この頃です


今週は他にも、「動画のナレーション、プロに頼むといくらくらいかかるものですか?」や「インタビューで相手の自然な声を引き出すコツはありますか?」といったご質問もいただきました

これらについては個別にお答えしていますが、また別の機会にみなさんとも共有させていただきますね


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